最新レポート | 病院で手の消毒100%プロジェクト

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【病院での手の消毒100%プロジェクトとは?②】

水・電気へのアクセスも限られた、劣悪な衛生環境ウガンダの公立病院(ゴンベ病院)で実施したアルコール手指消毒液のパイロットプロジェクトの結果とは...?

パイロットプロジェクト中、医療従事者だけでなく患者さんの家族(※1)を巻き込み、サラヤのインストラクターが根気強い指導を続けた結果、病院全体での衛生意識が向上し、院内の手指衛生コンプライアンス率(しっかりと手指衛生を行うべきタイミングで手指衛生が実践されている割合)は上昇しました。手指衛生実践の定着に伴い、院内感染も劇的に減少しました。

結果、従来ゴンベ病院の小児科病棟で毎月5~10件発生していた急性下痢症は、サラヤのアルコール消毒剤導入から5か月後の2012年10月に、遂にその院内感染がゼロ件となりました。また、産科病棟においても、帝王切開手術時の手指消毒の徹底後、数か月後に帝王切開後の敗血症感染者数ゼロ件を達成しました。

このパイロットプロジェクトの結果を受けて、サラヤ・イースト・アフリカでは、自社の製品がウガンダ社会に大きく貢献できることを確信。現在、ウガンダ全土の公立、私立病院へのアルコール消毒液の普及を目指しています。

※1:ウガンダの病院では、日本のように看護師さんが患者さんの身の回りのお世話をする訳ではありません。代わりとなるのが患者さんの家族で、多くの患者さんの家族が、病院の敷地内で洗濯や食事作りをしています(時に患者さんのベッドに家族が寝ていることも...)。そのため、院内感染予防には、患者さんの家族の巻き込みも必要となるのです。