【少し前のサラヤ・イーストアフリカ(SEA)】
リア充もすなるバーベキューといふものを、コミュニケーション能力に難のある(極力婉曲な表現)事にかけては定評のあるSEAスタッフもしてみむとてするなり。
「炭は傾斜をつけて積む事で、厚い方は肉を焼くのに、薄い方は保温に使うんですよ!」 知りうる限りのBBQ知識を披露して見せる事で、涙ぐましい「自分はあなたたちとは違うんです」アピールを執拗なまでに繰り返し互いを牽制しあうも、所詮聞き齧っただけの知識の悲しさ。そもそも肝心の炭に上手く火が付かず肉一枚満足に焼け無い。
皆、心の中では「TVとかで見るBBQと何か違う・・・」と思いつつも己のプライドにかけて、「これ、肉焼けて無いですよね?」の一言を口にするが出来ない。
ぽつねんとグリルの上でただじんわり温もるだけの肉を、所在無げに微妙な距離を保ちつつ見つめるSEAスタッフの様子をとらえた、何とも言いようのない悲哀溢れる一枚。